【婚活小説】 幻のネット婚活ガールrisa

第1話 マッチドットコムで恋をして

ボクは40歳でまだ童貞だ。
それが何か?

ボクのお眼鏡に叶うような女性が世の中にいないのだ。
どもはどいつもこいつもブスばかり。
ボクの彼女に相応しいのは可憐な美少女。
清楚で清潔で清純で。

でも世界は汚れきっている。
顔も心も汚い女ばかりじゃないか。

だからボクはこれまで彼女を作らなかった。
欲しくなかった。
彼女が出来なかったんじゃないよ。
作らなかったんだ。

そこのところを間違わないでくれよ。

とはいえボクも先月ついに40歳の大台に乗ってしまった。
そろそろ恋をしてもいい季節かもしれない。
いつまでも独身というわけにもいかないしね。

そこでボクは彼女を作ることにした。
だからって妥協はしないつもりだ。
ボクに相応しい人が見つかるまで恋人探しは続けるつもりさ。
妥協してブスな娘と付き合うなんて嫌だからね。

どうやって彼女を作ればいいか少し考えた。
職場には女子社員がほとんどいないんだ。
パートのおばちゃんはいっぱいいるんだけどね。
友人の紹介というのも期待出来そうにない。
ボクは友人もあまり作らない質なんだ。

あえて作らないんだ。
そこのところを間違わないでくれよ。
どいつもこいつもバカばかりで、
話が合う奴ってなかなかいないんだ。

友人がいないから合コンとかも難しい。
どうやって女性と出会えばいいだろう?

そうやって悩んでいたとき、
ネット婚活の広告を見つけたんだ。
インターネットで女性と出会えるようだ。
出会い系のような怪しいやつではない。
世界17カ国で利用されているとかいう有名なマッチングサイト。
そう、マッチドットコムだ。

logo

ボクはさっそくマッチドットコムに登録してみた。
登録自体は無料だ。
プロフィールを作成して、
誰かからコンタクトのメールが来るのを待つ。

自分から探してもいい。
年齢とか住んでいる所とか、
いろいろ希望の条件を入力して絞り込める。

ボクは東京都限定で検索した。
年齢は18歳~29歳まで。
30歳を過ぎた売れ残りババアなんて興味ないから。

1000人以上の女性が検索結果と表示される。
多いな。
写真なしの女性もたくさん表示されてる。
写真を掲載している女性だけで絞り込もう。
写真がないと顔がわからない。

すると約半分に絞り込めた。
でもブスも多い。
ブスを除外する機能はないのだろうか。
表示させるのは可愛い娘だけでいいのに。

仕方がないので約500人の女性を全部見ていく。

なんかブスばっかだな。
太ったブス。
メガネブス。
出っ歯のブス。
しゃくれブス。
老け顔ブス。
ブタ鼻ブス。

と、
ボクはページをサクサクめくっていた手を止めた。
それはまるで奇跡のようだった。
キモいブス連中の中に咲いた一輪の花。
おお美しい。

少し毛先がカールした髪はやや茶色に輝き、
大きな瞳はキラキラ光っていた。
まるでモナリザのようなやさしい微笑み。
知性を感じさせる高い鼻。

職場の休憩室で撮ったスナップ写真らしい。
制服のようなものを着ている。
どこかの一流企業っぽく見える。
右手にはコーヒカップ。
左手で頬杖。

名前はアルファベットでrisaと書かれてる。
やべー、risa、kawaii

住んでいる所は23区としか表記されていない。
おそらく白金とかだろう。
間違いない。

年齢は25歳。
ボクの15歳下か・・・

ちょうどいいな。

ほとんど一目惚れといってよかった。
もうrisaで決まりだ。
まるで妖精だった。
ボクの彼女としてこれ以上相応しい女性がいるだろうか?

でも一応残りの女性たちもチェックしていった。
万が一ということもある。

そうやって全部の女性を確認した。
もちろん残りはブスばかり。
万が一とかあるわけ無いし。
risaを超える女なんているわけないのだ。

ボクはさっそくrisaにメッセージを送ることにした。
メッセージを送るには有料会員にならないといけない。
あと、身分証の提出もしないといけないらしい。

そんなこんなで、
結局メッセージを送るのは翌日になってしまった。
しかし一晩考えたせいでいい文面が書けたと思う。
risaにボクの気持ちがきっと伝わるだろう。

ボクは愛を込めてメッセージ送信ボタンをポチっと押した。
ボクの愛がrisaの元に送られていく。
早く届け、ボクの想い。

ボクはrisaからの返事を待ちながら、
2人で行くデートコースなどを想像してみた。


次のページ ⇒ 第2話 エキサイト恋愛結婚で恋をして